蒸留酒【ジン】とは?今更聞けない基本的な特徴と代表的な銘柄について
2017年3月26日 カクテル研究
昨年末に3年間務めたWEBの会社を退職して、六本木でバーテンはじめました。
お酒は元々好きでよく飲んでいたのですが、「バー」や「カクテル」には全く縁がなかったため知識が乏しく、最近になって色々と勉強するようになりました。
そんな僕が学んだお酒の知識について、少しづつブログでまとめていこうと思ってます。
ジンはどんなお酒なのか基本情報
今回紹介するのはジン。
マティーニやジントニック、ギムレットなどのカクテルに使われる定番のお酒。
個性が強すぎず使いやすいお酒として、カクテルはもちろんストレートでも楽しめます。
ジンの歴史について
元々オランダで薬用酒として作られていたものです。
しかし安価でアルコール度数が高いことから、18世紀産業革命時のロンドンで低所得者層を中心に大衆的なお酒として広まります。
そのためこの頃から、”低収入の労働者が飲む酒”というネガティブなイメージがつくことに。
しかし19世紀に連続式蒸留器というものが発明されると、雑味の無いジンを作ることができるようになりました。今現在主流となった「ドライ・ジン」の味がこの技術によって確立され、それがきっかけで一般の人に広く親しまれるお酒となったのです。
今では、ジンはカクテルの材料として最も多く使われているほど。
ジンは4大スピリッツの1つ
ジンはスピリッツの1つ。
スピリッツというのは、蒸留酒のこと。簡単に言うとワインやビールといったアルコールの低いお酒を蒸留して、アルコール度数を高めたものの総称をそのように言います。
その中でもジン・ラム・ウォッカ・テキーラは世界の4大スピリッツと呼ばれ、世界中で親しまれています。どの国のバーに行っても、たいていこの4種はおいてあり、このスピリッツを中心としたメニューが充実しています。
ジンの特長は、もともと薬用酒としてネズの実やボタニカルといった薬用成分を造る過程で加えられていたこと。今でも薬草成分による香りがポイントです。
鋭い切れ味は、どのようなカクテルにしても、その存在を主張しますね。
代表的な銘柄
ジンの種類は数えきれないほどありますが、その中でも定番と呼ばれるのは、ビフィータ、タンカレー、ゴードン、ボンベイサファイア。この4種類ではないでしょうか。
タンカレー ジン
ジンのロールスロイスとも称されており、数々の賞を受賞してきたタンカレー。その作り方は門外不出。世界で6人しか製法を知らないそう。
爽やかで飲みやすい。
ビーフィーター ジン
非常に有名で定番であるビーフィーターのジン。ビンに描かれた兵士の絵が目印。ビーフィーターとは、ロンドン塔の衛兵の事で、イギリス国王の財産を守る親衛隊的な彼らの屈強なイメージと、切れ味鋭いジンのイメージが重なったことから、この名前がつけられたそうです。
定番のジンメーカーの中で、今でもロンドン市内で蒸留をおこなっているのはこのビーフィータージンのみ。
ゴードン
力強くしっかりとした風味を持つゴードンのジン。どのようなカクテルでもジンの風味をよく残すことができるため、シェークタイプのカクテルに使用する方が多いようです。
伝統的スタイルの製法にこだわったその味は重厚。
ボンベイ サファイア
青く美しいそのボトルが目を引くボンベイサファイア。
世界中から集めたという厳選されたボタニカルを使用しており、「ヴェイパー・インフュージョン」という独自の製法で作りだされるジンは非常に豊かな香りで爽やかなものとなっています。
定番スピリッツを抑えておく
大人としてバーでお酒を楽しむのであれば、スピリッツ”ジン”について最低限の知識は押さえておきたいところ。
マティーニやジントニックなど、ジンの味がよくわかるカクテルで、これらの定番ジンの飲み比べなどしてみてはいかがでしょうか。
次回、ジンを使った定番カクテルについて研究&レポートしたいと思います!